会社のオフィスに通って仕事をすることに皆が違和感を覚えた
コロナの影響もあって「新しい生活様式」「新しい働き方」など、最近これらのワードを目や耳にしない日は殆どありません。最近ではかなり世の中も落ち着いてきて、朝・夕の駅はかなり混んでいるし、休日の観光客も多くなってきましたが、引き続きこのワードは消えてなくなることは未だ無いようです。
一時、コロナ感染拡大が懸念され、外出自粛が日本全国に拡がった時、私たちは自宅に留まることを強いられ、良いか悪いかは別としてワークフロムホーム(以下 WFH=Work From Home)をすることとなりました。家庭での仕事は当初、インフラ・セキュリティーの脆弱性、ワークスペースの確保など問題が多かったですが、会社や個々が色々な物を揃え、殆どの人が自宅の中に自分だけのオフィスを構えることができました。
自宅で仕事することに対しては、職種や人それぞれの反応があったと思います。スタートアップやウェブに関する仕事は普段から同僚と一緒に仕事をするものではないので、場所はどこであっても、PCとネット環境があればどこでも仕事はできたかと思います。また、コールセンター業務を自宅で行うのは当初難しいと考えられていましたが、様々なアプリやシステムを使うことで可能になりました。
これによって皆が思ったのは、「一か所に集まって仕事をする意味って何だ?」「その場所に通う時間って無駄じゃないか?」だと思います。
都会では特に満員電車に揺られ1時間以上もかけて会社に通う人は多くいます。往復で2時間だとすれば1日の8パーセントを通勤に使っている計算になります。「その時間って本当に無駄だ、その時間があればもっと違うことができる。効率があがる。」という人がいます。私の会社の中のも同様の人がいます。
本当でしょうか?
自論を言えば決してそうではないと思います。通勤は適度な運動になりますし、身支度などをしなければいけないので、規則正しい生活や清潔が保たれます。仕事のオンとオフの切り替えにも役立っていると思います。そのようなことをセルフコントロールできる人はそんなに多くないと思います。仮に通勤の2時間が無くなった場合、それを家での読書や運動、身だしなみを整えることに使える人はどの位いるでしょうか?だんだんと億劫になってきて、体たらく生活を送ってしまうことになりかねません。
またWFHになると、成果主義、結果重視型の働き方となります。仕事の出来高をみてその人が評価されることとなり、ソフトスキルの部分は重要視することが困難になります。会社はチームスポーツ似たところがあり、全てがホームランバッターでは強くなれません。1つのプロジェクトを行うのであっても、それぞれが得意分野で力を発揮し1つの事を成し遂げることができます。仕事を実力でこなしていける人はいいですが、それほど出来ないムードメーカーのような人は重宝されず、淘汰されていくかもしれません。この先の世の中がどう変化していくのか分かりませんが、各々がそれぞれの自宅で仕事をして顔も合わさない、無駄話もしないような働き方にはなって欲しくないと個人的に思っています。
コロナという病気は必ず治せる薬が出てくるはずです。ネットでこれだけの事を出来る世の中を作れるヒトはこんな事に負けないはずです。早くこの状態が改善され多くの人が以前のように「好きな時に」「好きな場所に」「好きな人」と行けるようになって欲しいですね。
Photo
場所 : 岐阜県恵那市
被写体 : 紅葉
撮影ポイント :